持ち運べる人形劇舞台

 

タクシーにも乗せられる、移動用の人形劇の舞台を紹介します。

基本部分は、2枚のパネルと、110cmの高さのケコミ1台で、構成されています。詳しくは、設計図をご覧ください。

関東で材木屋さんで手にはいる小割(3 x 2.5cm)という杉材が軽くて扱いやすいでしょう。(面倒でもカンナをかけた方が、後々、ラクチンでしょう) 関西だと、3 x 3cmの断面なので、寸法を少し変えて作ってください。

組み立てに使われている材木は、ケコミのソデを折りたたんだスキ間に、収納することができます。折りたたんだサイズは、およそ、110 x 40 x 6cm程度になります。布で、収納の袋を作っておけば、持ち運びに便利でしょう。160サイズのヤマト宅急便で送ることができます。

ケコミは倒れやすいので、両袖の下に、砂袋(重し)を掛けておけば、安定します。(写真参照)

人形舞台

パネルには、フリー・キャスターが4個ついていて、自由に動かすことができます。ケコミの前で閉じれば、緞帳(幕)の代わりになります。裏表に色の違う布(ソフト・デニム)の袋をかぶせておけば、パネルを回転させることで、場面の変化を付けることができます。簡単なセットを、上からタコ糸でつるしたり、マジック・テープで、直接、パネルの面に付ければ、簡単に舞台転換ができます。この袋は、色の組み合わせの違う何種類かを作っておけば、たいていの舞台に応用することができます。

パネルは、いつも両サイドに置く必要はありません。「ねずみ経」の写真の「あみだ様」のように、1枚をケコミの奥に置くこともできます。(写真参照)上演中に、パネルの裏面に、次のセットを用意しておけば、パネルを回転させるだけで、暗転などせずとも、何度でも場面転換ができます。舞台を中断することなく、場面転換をすることを、明る転(あかるてん)といいます。

<舞台の設計図を見る>   <舞台の詳しい写真を見る>

 


台本の作り方

 

ここで、お話しするのは、脚本の書き方ということではありません。人形劇の演目が決まり、ケイコなどに使用するための台本の作り方です。

<台本>には、ほかに<脚本>といったり、<戯曲>と呼んだりすることもあります。けれども、それぞれ、本来違う意味をもた言葉。

戯曲 (ぎきょく) plays

劇作家によってi執筆された、 セリフやト書きの書かれた文学作品。
〈戯曲〉と表現されるときは、文学作品として、読むことが目的という意味合いで使われます。

脚本 (きゃくほん) screenplay

中身は〈戯曲〉と同じものです。上演することになった段階で、〈脚本〉と呼ばれることが慣習となっています。

台本 (だいほん) script

〈脚本〉という場合もありますが、厳密にいうと、上演のために印刷された脚本のことをいいます。キャスト、スタッフが、書き込みができるように編集されています。アマチュアのみなさんは、台本をセリフを覚えるためのテキストと思っている方が、多いのではないでしょうか? プロの方のものにも、ときたま見かけることがあり、驚くことがあります。日本では、欧米と異なり、専門的な訓練を受ける場がないことが原因で、とても残念な気持ちになります。

台本は、上演するための土台になるものです。キャストにとっては、セリフを覚えるだけでなく、演出からの指示を書き込んだり、演技の<キッカケ>を書き込みます。舞台監督、照明、音響などのスタッフは、操作のキッカケを書き込んでおくためのものとして、使われます。

というわけで、台本は、セリフの部分上に、余白が空けてあります。台本は、セリフを覚えるだけのためにあるわけでないので、この余白は必要なのです。
 書き込むときは、照明は赤鉛筆、音響は青で色分けするとわかりすいです。
     台本の使い方を見る